【医療機関ユースケース】UC-M-15|治験製品・被験者トレーサビリティ
◆ユースケース概要
前提:治験の実施体制は施設ごとに異なり、CRC・SMO等の外部支援を活用する施設も多い。外部支援を活用しても、医療機関として被験者の安全と適正な治験実施を確認する必要がある。

現状の課題
複数の関係者・システムが関与し、治験ごとに手順も異なるため、必要な情報や履歴の把握・確認に手間を要する。特に治験実施頻度が低い施設では、院内の経験・体制が限られる。
このユースケースで解決したいこと
情報をつなぐ
治験製品トレーサビリティに関する情報を工程・部門をまたいでつなぎ、追跡可能にする。
追跡・可視化
治験製品の在庫管理ではなく、「被験者と治験製品の関係を受領から投与・返却まで証跡として維持するUC」である。
業務改善
誤ロット・誤投与リスク低減、治験薬管理精度向上、監査対応迅速化、廃棄削減。
◆AS-ISからTO-BEへ

→ 関係者・システムの記録を確認
何を変えるのか
治験ごとに異なる手順・システムを使用し、複数の関係者が記録・管理するため、医療機関として被験者と治験製品の一連の履歴を確認する際に照合・確認が必要となる

→ 一連の履歴を確認
被験者 × 治験製品 × ロット × 保管 × 交付・投与・使用 × 返却・回収を必要な範囲でつなぎ、外部支援を活用する場合も、医療機関が適正な実施状況を確認できる
◆TO-BEで何が変わるのか
安全・品質
被験者と治験製品の確実な対応、誤交付
・誤投与等のリスク低減、逸脱時の迅速な確認。
業務効率
関係者間の記録照合・確認負担の軽減、返却・数量確認等の効率化
管理・監査
医療機関としての治験実施状況の把握、記録の完全性向上、監査・査察対応の迅速化
治験実施体制
外部支援を活用し、治験経験の少ない施設でも確実な管理・確認を実現
UC-M-15の位置づけ
治験製品の在庫管理ではなく、被験者と治験製品の履歴をつなぎ、医療機関として被験者の安全と適正な治験実施を確認できる状態をつくるUCである。
◆適用シナリオ
本代表UCでの適用シナリオ 例を示す

◆期待効果

◆適用場面と実現の考え方
適用場面
治験では、治験責任医師、治験部門、薬剤部、CRC・SMO、治験依頼者・CRO等の複数の関係者が関与し、治験ごとに定められた手順やシステムに基づいて業務が行われる。治験実施体制も施設によって異なり、院内に専任体制を持つ施設がある一方、治験実施頻度が低く、CRC・SMO等の外部支援を活用して実施する施設もある。
本UCは、治験製品の受領・保管、被験者への交付・投与・使用、返却・回収、保管条件・逸脱管理等を対象とし、被験者と実際に使用された治験製品の関係を一連の履歴として確認する場面に適用する。特に、複数の関係者やシステムに情報が分かれる場合でも、医療機関として必要な情報を把握できることが重要となる。
実現の考え方
本UCは、新たな治験管理システムの導入や、CRC・SMO等が担う業務の置き換えを目的とするものではない。既存の治験システムや外部支援を活用しながら、被験者と治験製品を軸に、受領・保管から交付・投与・使用、返却・回収までの必要な履歴をつなぐことを基本とする。
これにより、外部支援を活用する場合や治験実施頻度が低い施設においても、医療機関自身が被験者と治験製品の関係や治験の実施状況を必要な範囲で確認し、被験者の安全確保と適正な治験実施を支えるトレーサビリティを実現する。

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